仕事をしていない男の魅力は

共通の友人であるサエコについて亜紀が、屑ひろいの屑みたいな男ばかり拾ってくると辛口を吐いた。陰口を叩くのは趣味じゃないが、たぶん亜紀はサエコ本人にも言っているはずだ。亜紀はそういう子だし、サエコが付き合う男は本当に屑ばかり。ダメンズウォーカーなのだ。特に口に出さなかったが、私も亜紀の意見には同意だと態度で示しておいた。今日の約束も、サエコはその屑みたいな男のためにドタキャンとなった。今更驚かないし、これで私たちの友情が終わることなんてありえないが、サエコが好きでやっていることとは言え、男を見る目がない彼女を気の毒に思った。

仕事をしていない男の魅力はわからないし、そもそも歴代のサエコの彼氏は、中身だけじゃなく外見も大したことがなかった。見た目が麗しいダメンズなら母性本能がくすぐられることもあるのでまだわかるのだが、彼女の連れてくる男は外見的にもさっぱり魅力を感じられない人ばっかりだった。もっさい親父やおたくっぽい男。色白メガネで後ろにお母さんがついてきているのじゃないかと心配になるような男などだ。

外見に比例するように中身もダメなのに、彼女はまるで彼には自分が居ないとダメなんだといわんばかりに甲斐甲斐しく世話を焼き、ダメンズと付き合っている間は私たち女友達との交流はおろそかになる。別にいいのだが、次に私たちの元に戻ってくるのはいつになることやら。

ひょっとして彼女は、自分が寂しがり屋だから、ずっと側に居てくれる仕事をしていない男を選んでいるのだろうか。でもそうだとしたら、むしろ自分が側に居られる、仕事に自由が利く男を選べばいいのではないかと思う。人の好みは本当に人それぞれで不思議だ。